変化していく瞬間旅が終わって、ひと月の時間が流れてしまった。
もうすでに、遠くなりつつある記憶。
でも、この風景だけは目に焼きついているんだ。
真っ暗な夜道、太陽を追いかけて、その瞬間を捉まえた。
こっそりとプライベートな場所にもぐりこんで
ずっと、その景色を眺めていた。
闇が明ける瞬間の不思議な色彩。
その日は、うす雲りだった。
積乱雲を照らして、だんだんとグレーに
雲の切れ間の空からは、サーモンピンクに変わっていった。
まるで、水墨画のモノトーンの世界から
印象派のパステル調の和らいだ世界へと移り変わるように・・・
日が昇るにつれて、周りの木々の緑が瑞々しく光りだす。
やがて、水平線からにょっと顔がのぞくと
水面がキラキラと銀色に、眩く輝き始めた。
だんだんと空気が温かくなる。一日が始まる。
たった30分間のこのめくるめく変化が、永遠に続くんだ。

ふとある詩を思い出した。
もう一度探し出したぞ。
-何を?-永遠を。
それは、太陽と混ざった
海だ。20歳の時に父の本棚に見つけたランボーの詩集。
以来、宝物として大事にしている。
その本には父の署名や、ページに日時が刻まれ
「これは僕の聖書だ」と書き込みがしてある。
その時、彼は19歳。
高校生の頃、初めてゴダールの映画を見た。
そのことを父に伝えたとき
父は、この詩を呟いた。
『気狂いピエロ』のラストシーンで流れるあの詩。
この詩に何を想ったのだろう?
この風景を父にも見せてあげたいな。
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- 2006/09/27(水) 00:42:49|
- 旅行記
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『紙屋悦子の青春』/黒木和雄監督作品http://www.pal-ep.com/kamietsu/日本映画の名称 黒木和雄監督が、この春75歳で他界された。
この作品は彼の遺作となりました。
新作が封切りされるたびに、映画館へと足を運ぶのが楽しみだっただけに
これが最後なのかと思うととっても悲しいことです。
黒木和雄監督といえば、ドキュメンタリー作家ですが
彼の劇場映画はとてもリアリティがあり、
人間の情感がありありと伝わってきます。
中学時代に敗戦を体験した彼は、生かされているという現実の中で、
彼ならではの視点で、生涯、戦時体験の悲哀と
その時代の空気を撮り続けた人である。
戦争レクイエム第4作目となった本作品もまた
まったくとして戦争シーンは登場しない。
ただ、当たり前の日常が繰り返されているにすぎない。
この作品は、あの時代の純朴で不器用な日本人らしさが詰まった
戦争映画というより、恋愛劇である。
時にユーモア溢れコミカルに、そして胸が張り裂けそうに切ない。
とても愛しくなる作品です。
今、京阪神でロードショーされているので、
暇を見つけて、ぜひご覧になって下さい。
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- 2006/09/09(土) 22:03:47|
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